Content Management System(コンテンツ・マネジメント・システム)は、サイトの構築から運用までの工程を迅速化・効率化できるソフトウェア(以下「CMS」といいます)です。CMSを使ってサイトを構築することにより、「自社情報発信の簡易化・内製化(サイト更新作業にかかる外注費の一部削減が可能)ができる」「大きな開発工数をかけることなく目的にあった機能拡張ができる」「複数人でさまざまなコンテンツの一元管理ができる」など、多くの利点があります。社内外のステークホルダーに向けた広報媒体としての役割を担う、コーポレートサイト(企業・団体の公式ウェブサイト)にもおすすめしています。
CMSの種類は、WordPress(ワードプレス)、Drupal(ドルーパル)、Movable Type(ムーバブルタイプ)などが代表的ですが、今回は世界で最も利用されている“WordPress”を使って構築したサイトの保守業務についてご紹介いたします。
保守業務のなかでも重要な作業「アップデート」とは
ベンダーから強く推奨されていることは、サイトの公開後においてもCMS本体や実装している機能を最新版にアップデートすることです。その理由には、セキュリティ向上やバグ修正などがあり、アップデートを実施することによって脆弱性を悪用したデータ改ざんやマルウェア埋め込み、不正アクセス、情報漏洩などのサイバー攻撃による被害を未然に防ぐ・最小限に抑えることができます。
アップデートが重要なことは前述のとおりですが、この作業にはリスクが伴います。新しいバージョンとの互換性の問題が発生しやすく、サイトの表示崩れや機能停止などの深刻なトラブルが起こることがしばしばあります。そのため事前にステージング環境(本番環境を模倣したテスト環境)を構築しておき、そこで十分な動作検証やエラー対応を行ったうえ、問題ないことを確認してから本番環境への反映という流れになります。この手順は、なんらかの機能を追加したり、サーバー側で実行するプログラミング言語「PHP」のバージョンアップを実施する際も同様です。

サイトの安全性を維持するための作業とその頻度(目安)
CMSを使って構築したサイトの保守業務では、アップデート関連の対応はもちろんのこと、ブラウザ仕様変更に伴う対応やご利用サービスの契約更新手続きなども含めて次のような作業を実施しています。
- CMS本体のアップデート ・・・ メジャーアップデート 3~6か月に1回 / マイナーアップデート 1か月に1回
- 各種機能のアップデート ・・・ 1か月に1~4回 × 実装している機能数
- サイト全体およびデータベースのバックアップ ・・・ 1週間に1回の自動バックアップ + 手動アップデートごと
- PHPのバージョンアップ ・・・ おおよそ3年に1回
- 不具合の調査・修正 ・・・ 随時
- ステージング環境の維持・管理 ・・・ 随時
- 障害やメンテナンス情報の確認・対応 ・・・ 随時
- 電話またはメールによるテクニカルサポート ・・・ 随時
- ドメイン、サーバー(Web・メール)およびSSL証明書の管理 ・・・ 随時
- その他諸作業
保守業務をお任せいただく際の費用
サイトの規模や委託業務の内容によって保守業務にかかる費用は異なりますが、中規模のコーポレートサイトを対象とした年間上限96時間(月平均8時間の作業量)の保守業務であれば、1か月 44,000円(税込)にて承っています。
サイトの運用業務も一緒にアウトソーシングしていただけますが、自社にWeb担当者を置かれている場合、記事や写真、動画などのコンテンツを量産する作業はクライアントの皆さまの方で行っていただき、サイトの安全性を維持するための保守業務のみ弊社が担当するケースも少なくありません。人的リソースの状況に応じた業務委託が可能です。
ご不明な点などございましたら弊社窓口までお気軽にご連絡ください。よろしくお願いいたします。